短歌

ダ・ヴィンチ2012年1月号 穂村弘さん連載「短歌ください」内にて紹介していただきました。 虫メガネ越しに集めた太陽でカマボコ板にあの子の名を焼く なんか好きだったんですよね。虫メガネで焼くのが。プラスチック溶かしたり、ハナクソ焦がしたりとか。ム…

チューしたい手をつなぎたい顔が見たい声を聞きたい 生きていますか方面の 混み合っており お掛けなお 百万回目つぎはぎの声 少し前ですが、2首とも短歌くださいに投稿。 上のはテーマ「欲望」、下のは自由詠。 どちらも震災直後を振り返って詠んだもの。 採…

実験

見え隠れする空の青、白い足 踊る保健室のカーテン白い息はずませて動物園のゲートをくぐる手はつながずに午後ティーの口紅気付かないふりで あれ?もしかして味変わった?ふたりして実験しようよ日曜日 それっ二階からプッチンプリンサインコサインタンジェ…

東京#1

13-aに出るのはこっち、かな? ただ頷いてばかりの東京(伊藤真也)

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手に取ったつぶあんずっしりしてたから震えが止まらなくても平気

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豆板醤あっちこっちを探しても見当たらなくて間に合わせの味噌

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県道を走る 西日に顔しかめつつ「パンダって凶暴らしいよ」

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偽りの名を持つ男女 ひどくだらしない空からお湯が降ります

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昼帯を上目で観つつずずずずとノンフライ麺の物足りなさ

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曇天によろよろあっぱ口開けて はらはらの雪つかまえにゆく ※あっぱ口(あっぱぐち)・・・ぼけーっとした顔で口をぱかーっと開けた状態のこと。(用例)「ほらほら、あっぱ口開いてるぞい」。福島(宮城・山形も?)の方言

perfumeで付け句に参加

岡本雅哉さんのブログで、 「perfumeで付け句 第五弾」が開催されています。 付け句ってなに?? という方のためにカンタンに説明しますと、5・7・5・7・7の後半「7・7」がお題として決まっていて、それに合わせて気の利いた前半「5・7・5」をひね…

笹短歌ドットコムに投稿

題詠2008が終わってしまいしゅるしゅるとしぼんでいたわけですが、これではイカンと笹短歌ドットコムに投稿してみました。 「いらっしゃいませ」も言わないコンビニのレジ横の湯気 ぬぐったメガネ 道すがら肉屋のとなり「アヤメヤ」で手に入れてきたステンレ…

ぐんぐん

「ものすごく恥ずかしいとき鼻毛がねぐんぐん伸びてく気がしているの」 (伊藤真也)

才能

2億円当選しても悲しいね 遊んで暮らす才能がゼロ (伊藤真也)

シトラス

深呼吸ぬるいシトラス いま君に噛み捨てられたガムを目で追う (伊藤真也)

関係

なりたいよ切っても切れない関係の 松方弘樹とマグロみたいに (伊藤真也)

さっきから

さっきから目論んでいる 君のこと蟹を与えて黙らせたいと (伊藤真也)

ゼロ円

ゼロ円のスマイルひとつ返品でプライスレスのひんしゅくを買う (伊藤真也)

ひねもす

出窓には ひねもす蝿が紫外線除菌されつつ手擦る足擦る(伊藤真也)

なりゆき

成り行きのつたないキスに「続いては株と為替の値動きです」 (伊藤真也)

かわいいね

かわいいねキュートでプリティさ好きスキす 拙い愛は休み休み言え (伊藤真也)

ふくらむ

覗きつつチン!を待つ間にふくらんだ餅や希望や下心など(伊藤真也)

午後

なじられて殴打されたよ股ぐらをサマンサタバサで 午後4時の虹 (伊藤真也)

効く

出不精や方向音痴や人見知りに効くと思うの?インドメタシン (伊藤真也)

イソジン

湿り気の多い個室でイソジンを口移しでする 村は初雪 (伊藤真也)

十円

拒否された十円玉の不憫さに「お前はやれる」と強くねじ込む (伊藤真也)

飲む

ぐびぐびと「コーラー」飲み干すタヅさんを息を呑みつつ孫が見守る (伊藤真也)→改作前

飲む

ゴクゴクと炭酸を飲むヨボヨボの老婆の変化をハラハラと見る (伊藤真也)→改作1

風船

オレンジの風船を追うフリをして君に近づく 深呼吸する (伊藤真也)

バイブ

バリバリと度肝抜かれるバイブにも膝で寝息のメス猫は初老 (伊藤真也)