題詠2009

025:氷

きっかけは前触れもなくカラコンと崩れた氷 す、す、す、す、酢イカ

023:シャツ

昼下がりベランダの隅ゆれている乾きっぱなしの青いワイシャツ

024:天ぷら

シシトウの天ぷら投げつけ着火した夫婦喧嘩が燃える食卓

021:くちばし

寝息しか聞こえないからくちばしでついばむように触れたくちびる

022:職

もしもいまあのおっぱいにつぶされて呼吸困難で殉職してもいい

020:貧

昼過ぎにヒッと目覚めるカーテンの漏れ日眩しい日々は貧しい

019:ノート

皺寄った手のひらノート代わりにして孫の名前を覚え書きする

017:解

埋められない方向性でおっぱい部・部長まさかの解任劇

018:格差

平等な愛は思わぬ軋轢を生む ユミとミカにつける格差 ※改作しました(以下、元の歌) 平等な愛は思わぬ軋轢を生む 明確につけよう格差

014:煮

噴き出した結露まみれのワンルームでもたぶんそれまだ煮えてない

015:型

その笑顔 おととい買った型落ちのデジタルカメラで切り取ってもいい?

016:Uターン

襟足を濡らして雑居ビル出れば 父に出くわし即、Uターン

011:嫉妬

電柱の陰からドアの隙間から不眠不休で見張る嫉妬師

012:達

牛乳がみるみる机を覆うように発達中のあばたもえくぼ

013:カタカナ

「カタカナでしゃべってるみたいでカワイイ」ガチガチのボクのほっぺたにキス

010:街

この街を滅ぼしたのはこのアタシ誰のせいでもないなんてウソ

008:飾

笑えなくなってしまったこの顔にめでたい何かを飾りつけてよ

009:ふわふわ

「ふわふわじゃない!」と社長はふわふわの腹を揺らして限りなく激怒

007:ランチ

抜いてきた親知らずの穴 立ち食いの月見うどんで遅めのランチ

004:ひだまり

ひだまりでうたた寝をする夢を見て 夕暮れ寝汗ああ再放送

005:調

もうすでに調べはついていて指を震わせながらつきつけるだけ

006:水玉

とめどなく降る水玉をワイパーして走るみたいにモテ過ぎたい

002:一日

指令でも罰でもなくてただひとり声を出さずに過ごす一日

003:助

「生きてればそういうこともあるってば」助言のような呪文のような

誓い

いよいよ始めました題詠blog2009。今回はですね、今回の目標はですね、あからさまな下ネタを極力、排除しようかと思っています。使うとしてもあからさまでなく効果的に使ってゆきたい。効果的にっていうのはどういうことなのかはこれから考えます。とにかく…

001:笑

よく冷えたジョッキのような助手席で 初めてくれたぎこちない笑顔

題詠blog2009へ参加します

題詠blog2009http://blog.goo.ne.jp/daieiblog2009今年も参加させていただきます。切り盛りしてくださる五十嵐きよみさんに感謝します。なにとぞよろしくお願いします。楽しみです。